大盛況 終了
客演指揮をしていただく大阪音楽大学助教授の高橋徹先生よりメッセージを頂きました。 私と長崎市民吹奏楽団との最初の出会いは2000年12月3日。私が編曲した「展覧会の絵」の九州初演をするとのことで、はるばる聞きに来たのでした。私の側は99%観光気分。しかしその真摯な演奏に心打たれました。またその打ち上げの楽しかったこと! 2度目の出会いは2002年8月25日に宮崎で。全日本吹奏楽コンクール九州大会の審査員として演奏を聞かせていただきました。編成や技術は完全ではないものの、表現の造詣深さに感動させられこのバンドにたいへん興味をもちました。 その長吹から出演依頼が舞い込んだことは驚きでした。なぜなら長吹には烏山卓さんというアマチュアながらとても優れた能力を持つ指揮者がいるからです。実際、烏山さんの日頃の適切なトレーニングのおかげで練習は実にスムースに進み、私は音楽作りに専念させていただいています。 長吹を振らせていただくことは私にとって大きな喜びです。しかも創立30周年記念のコンサート。たいへん光栄に思います。 演奏曲はほとんどが初演という意欲的なプログラムです。たくさんのお客様に聞いていただき、楽しんでいただければと思います。私も楽しませていただきます。04.5.26 高橋 徹
ストーンヘンジの作曲家”ヤン・ヴァン・デル・ローストさんより、当楽団宛のメッセージをいただきました。♪ストーンヘンジは長い間私にとって重要なブラスバンド作品でした。つまり1993年のKerkraded(世界音楽選手権)でテスト作品になった後、実にブラスバンドの世界では有名なものになりました。少なくとも、トップのバンドにとっては演奏するのがとても厄介なので....何年かの間に、この曲を演奏したいという、何人かのウィンドバンドの指揮者達からリクエストをもらいましたが、しかし....そのウィンドバンドバージョンでは通用するものではありませんでした。有数のアレンジャーである高橋とおるさんが、ウィンドオーケストラのために時間とスコアを書き直すエネルギーを注いでくれました。私は、本当にこの新バージョンに満足しています。今回、ストーンヘンジはウィンドオーケストラで本当に初めて演奏されることでしょう。この事は私にとってものすごく嬉しいです。大編成のウィンドアンサンブルの楽器の豊富さには、ブラスバンドとは違った効果と個性があります。演奏者も聴衆もともにこの作品を楽しんでくれたらと思います。この作品は高橋とおるさんの偉大な功績のおかげで新しい命を得ることでしょう!
敬具♪ 2004.04 ヤン ヴァン・デル・ロースト 英語版 日本語版
30周年に思ふ♪当楽団は、現名称で昭和42年に一旦吹連加盟し、その後昭和49前身の長崎シンフォニックを設立、昭和52年長崎市民吹奏楽団に改名し現在に至っております。長崎では最も長い歴史を持つ一般BANDです。創設時の詳細は判りませんが、学生時代に音楽活動に興じ、そして、それを継続したい。その想いの基寄り集まった面々で結成された音楽集団です。一言で30年と申しましても創設者・賛同者・歴代の役員各位・在団者の並々ならぬ熱意、『奏でる』ことへの熱い想いが永らく継続出来た源と考えます。私事ですが、団創設の年は小生が中2年で吹奏楽を始めた頃でしたので非常なる歴史を感じております。今年は節目となる30年を迎えます、その道中には幾つか苦難があったと聞いております、その労を労うと共に再出発との思いで新たな歴史を刻みこんで行ければと思います。今回の定期は高橋先生にタクトをお願いしております、魅力あるサウンドを目指して参りたいと思います。今後更なる発展を祈念して30周年へのメッセージとします。♪ 04.1.5団長 橋本
1部
◆長崎市民吹奏楽団のためのファンファーレ(中橋愛生)
作曲者の中橋愛生氏は1978年長崎に生まれその後を佐賀県武雄市で過ごした後、東京音楽大学院を卒業。
2002年、第71回日本音楽コンクール作曲部門(管弦楽作品)第三位。作編曲の両分野で幅広く活躍されています。
このファンファーレは3年前に氏の新作「遮光の反映」の初演をきかっけにした交流の結果進呈していただいた私たちのためのファンファーレです。
◆2004年度課題曲V 祈りの旅(北爪道夫)
◆・・・時にのせて、光の中で【初演】(中橋愛生)
前述の中橋氏が高校3年生時に書いた若書きの作品で、もともとは氏が在籍した高校の吹奏楽部の引退する同期
の仲間の為に作った「八重協奏曲」を改作したものだそうです。1997年に完成された後は諸事情により初演されるに及ばず、今回氏のたっての要請で私たちがめでたく初演することになったものです。
「遮光の反映」と異なり明確な調性を持ち三和音を中心に組み立てられたフレッシュな作品です。
2部
◆お花たちのパーティー(酒井 格)
ヒット作「たなばた」で知られる酒井格さんの比較的新しい作品で、岐阜県立斐太高等学校吹奏楽部の委嘱により作曲され、2003年3月に初演されました。岐阜県乗鞍スカイラインの終点の畳平に広がる夏の花畑の情景から受けたインスピレーションにより作曲されたもので、全体は主題と5つの変奏曲で構成されています。とてもチャーミングかつ楽しい作品です。
◆「詩人と農夫」序曲(フランツ・フォン・スッペ/高橋徹編曲)
「軽騎兵」と並んで広く知られるこの序曲は、劇の付随音楽として1846年にスッペの手により作曲されました。
この序曲は、歌入り芝居の為に書いた劇中の6種類ほどの曲を使って書かれています。今回の演奏では客演指揮の高橋徹氏(大阪音楽大学)による編曲で演奏します。
◆ラコッツィ行進曲《ハンガリアン行進曲》(エクトール・ベルリオーズ/高橋徹編曲)
この有名な行進曲はベルリオーズの傑作で名高い劇的物語「ファウストの劫罰」の中の挿入曲です。
全曲の冒頭第一部のハンガリーの平原のシーンで、行軍するハンガリーの軍隊の登場シーンの為の曲で、曲の題名にもなっている「ラコッツィ」とは17世紀初頭オーストリーハプスブルグ帝国に抵抗した人物で、この作品がハンガリーでの上演の際に作曲者が敬意を表して作曲挿入したことによるためです。
3部
◆ストーン・ヘンジ(ヤン・ヴァン・デル・ロースト/高橋徹編曲)
吹奏楽では人気のヴァン・デル・ローストが金管バンドの為に書いた作品を、作曲者と親交を持つ作編曲家の高橋徹氏が本人の許可の下吹奏楽版に編曲されたものの初演となるものです。曲名の「ストーンヘンジ」とは、イギリス北東部のソールズベリー平原にそびえ立つ5000年以上もの昔に造られた先史時代の巨石遺跡のことで、目的や製造については未だ謎が多い不思議な石の遺跡群です。曲はそんな遺跡群を表すような神秘的なイントロで始まり、壮大なクライマックスを迎えます。
曲解説:烏山著
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