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1部 クラシカルステージ
歌劇「後宮からの誘拐」序曲 (W・A・モーツァルト)
イタリア語によるオペラが主流だった当時、モーツァルトが敢然とドイツ語により作曲した
傑作オペラの一つが「後宮からの誘拐」です。トルコ王のハーレムにフィアンセをさらわれた
主人公が救出のために単身のりこんでいくお話。序曲は溌剌とした軽快な音楽と、主人公
デルモンテのアリアによる歌謡部分で書かれているものです。
小組曲(A・リード)
4つの古典的組曲を意識した楽章によるとても愛らしいリードの佳品です。
第1曲の「イントラーダ」は少し重い足取りの行進曲。宮中の祝祭的な雰囲気を表現しています。
第2曲「シチリアーナ」は、8分の6拍子のイタリアの有名な舞曲。
第3曲「スケルツォ」は、それまで「メヌエット」が用いられることが慣習だった18世紀の
交響曲にベートーヴェンが用いたもっと速い舞曲です。
第3曲「ジーグ」は、イギリスが起源の速めの舞曲。
「アルヴァマー」序曲(J・バーンズ)
曲名が作曲者宅の近所でゴルフ場を営む夫婦アルヴァさんとマリーさんからとられたという
たわいのない話は有名です。この作品は我が国では大変幅広く演奏されているヒット曲ですが、
バーンズが来日した際のインタビューで「演奏がみな速過ぎる」と述べています。作曲者が
総譜に指示したテンポ通りで演奏しさえすれば美しいメロディーが印象的な音楽と変わります。
2部 テーマ”宇宙”
後半のステージは“宇宙”を意識した曲で統一してみました。
まずは遙か彼方の銀河へ地球を救う為の旅を敢行する宇宙戦艦ヤマトとそのクルー達を描いた
ヒットアニメの音楽です。
「ヤマト」がヒットするずっと以前に子供達のヒーローの代表と言うべき存在は、遙か彼方の
星から怪獣退治の為にやってきたウルトラマンでした。子供さんよりもお父さん達にとって
懐かしい音楽でしょう。直接宇宙には関係ないかも知れませんが「見上げてごらん夜の星を」
は作詞永 六輔ー作曲いずみたくの黄金コンビの歌を故坂本九さんが歌ったヒットナンバー。
最後に演奏するのはイギリスのホルスト作曲による組曲「惑星」から最も有名な第4曲の
「木星」です。但しこの組曲は作曲者の天文学的関心から書かれたものではありません。
知人の劇作家から手ほどきを受けた占星術にホルストがはまってしまったのが「惑星」作曲の
1年前の事。この音楽は占星術で描かれている星々のイメージを音で描こうとしたものなのです。
ちなみに「木星」のイメージはローマ神話のジュピターの如き王者のイメージと、快楽を司る
イメージなのだそうです。
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